2015年9月30日にAmazonから発売されたFireタブレット(8GB)が2017年6月7日に最新モデルが発売されます。名前も「fireタブレット」から「fire 7 タブレット」になります。
通常価格8,980円のところ、なんとAmazonプライム会員は4,980円で購入できちゃいます。値段の安さでFire7タブレット(8GB)に飛びつきたくなるところですが、今回はFire7タブレット(8GB)の購入前に確認しておきたい注意点をまとめました。
買ったけどこんなつもりではなかった・・・ということを避けるために、まずはしっかり期待値コントロールしておきましょう。
目次
Fire7タブレットとは
まずはFire7タブレットをご存じない方にFire7タブレットについてざっくりおさらいです。Fire7タブレットとは、電子書籍として発売されたAmazon Kindleシリーズのタブレット端末です。Kindle専用のKinldeストアにアクセスすることで、電子書籍だけでなく、映画や音楽などを購入してタブレットで楽しむ事ができます。大きな特徴は、AndroidをベースとしたFire OSが採用されており、購入したコンテンツのページ送り、再生、中断などが使いやすくなっている点です。
Kindleシリーズには電子書籍のリーダーの「Amazon Kindle」といわゆるAndroidタブレットの「Kindle Fire」の大きく2種類に分類されます。
Kinldeシリーズまとめ
2017年5月現在のAmazon Kindleシリーズをまとめると以下のようになります。
Amazon Kindleシリーズ
└電子書籍リーダー(動画や音楽の再生機能はなし)
├Kindle
├Kindle Paperwhite
├Kindle Voyage(販売終了)
└Kindle Oasis
└タブレット
├Fire 7
├Fire HD 8
└Fire HD 10
一言でいうとこんな感じです↓
Kindle:廉価版電子書籍リーダー。バックライト無
Kindle Paperwhite:Kindle+バックライト
Kindle Voyage:Paperwhiteの上位版
Kindle Oasis:最軽量、超ロングバッテリー。バッテリー内蔵カバー付き
Fire 7:廉価版タブレット
Fire HD 8:Fire7の上位版
Fire HD 10:HDの上位版
KindleとKindle Fire7タブレットの違い
Kindleは電子書籍を読むことに特化しているため、白黒で太陽光の下でも文字が読みやすい液晶になっており、片手で持っても苦にならないように軽量化されています。その分音楽や動画を見ることはできません。またKindleストアのアプリも利用することはできません。
一方、Fire7タブレットは電子書籍リーダーとは逆の特徴で、カラーで音楽や映画、アプリなど多機能ながらもその分重量が重たくなっています。iPadなどタブレットを持っている場合は読書に特化した電子書籍リーダー、タブレットとしても使いたい場合はFire7タブレットを検討といった棲み分けになると思います。
Fire7タブレット(8GB)のスペック比較
Fireタブレットのスペックを比較表でまとめました。最初の注意点として、価格が安い分、スペックがHDに比べて低いことを頭にいれておきましょう。
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
---|---|---|---|
価格 | ¥8,980 (プライム会員価格 ¥4,980) | ¥11,880 | ¥29,980 |
ディスプレイサイズ | 7インチ | 8インチ HD | 10.1インチ HD |
解像度 | 1024 x 600 (171 ppi) | 1280 x 800 (189ppi) | 1280 x 800 (149ppi) |
カラー | ブラック | ブラック | ブラック、ホワイト、シルバー |
プロセッサ | クアッドコア最大1.3GHz | クアッドコア最大1.5GHz | クアッドコア最大1.5GHz |
メモリ | 1GB | 1.5GB | 1GB |
OS | Fire OS 5 (2017年3月の最新は5.3.3.0) | Fire OS 5 (2017年3月の最新は5.3.3.0) | Fire OS 5 (2017年3月の最新は5.3.3.0) |
コンテンツ | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど |
オーディオ | モノラルスピーカー マイク | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク |
ストレージ | 8GB/16GB | 16GB/32GB | 16GB/32GB/64GB |
microSDカードスロット | あり 256GBまで対応 | あり 256GBまで対応 | あり 200GBまで対応 |
カメラ | フロントカメラ +2メガピクセルリアカメラ | フロントHDカメラ +2メガピクセルリアカメラ | フロントHDカメラ +5メガピクセルリアカメラ |
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n | デュアルバンド a/b/g/n | デュアルバンド a/b/g/n/ac |
バッテリー | 8時間 | 12時間 | 8時間 |
サイズ | 192 x 115 x 9.6mm | 214 x 128 x 9.7mm | 262 x 159x 7.7mm |
重量 | 295g | 369g | 432g |
カスタマーサポート | メール、チャット、電話、スクリーンシェア | メール、チャット、電話、スクリーンシェア | メール、チャット、電話、スクリーンシェア |
2015年モデルのfireタブレットと2017年モデルのfire7タブレットのスペック比較
2015年モデルのfireタブレット(8GB)と2017年発売のfire7タブレットを比較しました。変更点を赤文字にしています。比較して見ると値段は据え置きで薄型軽量になって、microSDが大容量になっていることが分かります。つまり、お買い得になっていると理解してよいでしょう。
新モデル | 旧モデル | |
---|---|---|
価格 | ¥8,980 (プライム会員価格 ¥4,980) | ¥8,980 (プライム会員価格 ¥4,980) |
ディスプレイサイズ | 7インチ | 7インチ |
解像度 | 1024 x 600 (171 ppi) | 1024 x 600 (171 ppi) |
カラー | ブラック | ブラック |
プロセッサ | クアッドコア最大1.3GHz | クアッドコア最大1.3GHz |
メモリ | 1GB | 1GB |
OS | Fire OS 5 (2017年3月の最新は5.3.3.0) | Fire OS 5 |
コンテンツ | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど |
オーディオ | モノラルスピーカー マイク | モノラルスピーカー マイク |
ストレージ | 8GB/16GB | 8GB |
microSDカードスロット | あり 256GBまで対応 | あり 128GBまで対応 |
カメラ | フロントカメラ +2メガピクセルリアカメラ | フロントカメラ +2メガピクセルリアカメラ |
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n | シングルバンド |
バッテリー | 8時間 | 7時間 |
サイズ | 192 x 115 x 9.6mm | 191 x 115 x 10.6mm |
重量 | 295g | 313g |
カスタマーサポート | メール、チャット、電話、スクリーンシェア | メール、チャット、電話、Maydayスクリーンシェア |
2015年モデルのfire HD 8タブレットと2017年モデルのfire HD 8 タブレットのスペック比較
2015年モデルと比較すると圧倒的に安くなった2017年モデル。その分重量が増してカメラもスペックダウンしていますが、メモリや容量、バッテリーは進化しています。
8インチの大きさのタブレットに必要なポイントだけを進化させて他をコストダウンさせた形と言ってよいでしょう。
新モデル | 旧モデル | |
---|---|---|
価格 | ¥11,880 | ¥19,980 |
ディスプレイサイズ | 8インチ HD | 8インチ HD |
解像度 | 1280 x 800 (189ppi) | 1280 x 800 (189ppi) |
カラー | ブラック | ブラック、ブルー、オレンジ、ピンクパープル |
プロセッサ | クアッドコア最大1.5GHz | クアッドコア最大1.5GHz |
メモリ | 1.5GB | 1GB |
OS | Fire OS 5 (2017年3月の最新は5.3.3.0) | Fire OS 5 |
コンテンツ | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど | 約3000万のエンターテインメントコンテンツ。テレビ、ドラマ、音楽、本、アプリ、ゲームなど |
オーディオ | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク |
ストレージ | 16GB/32GB | 8/16GB |
microSDカードスロット | あり 256GBまで対応 | あり 128GBまで対応 |
カメラ | フロントHDカメラ +2メガピクセルリアカメラ | フロントHDカメラ +5メガピクセルリアカメラ |
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n | デュアルバンド a/b/g/n/ac |
バッテリー | 12時間 | 8時間 |
サイズ | 214 x 128 x 9.7mm | 214 x 128 x 7.7mm |
重量 | 369g | 311g |
カスタマーサポート | メール、チャット、電話、スクリーンシェア | メール、チャット、電話、Maydayスクリーンシェア |
Fire7タブレット(8GB)購入前の注意点
Fire7タブレットを購入しようと思っている方向けの注意点をまとめました。こちらを読んでみて、問題なさそうであれば購入することをおすすめします。
ディスプレイの注意点(サイズ・解像度)
もし大画面で動画を見ようと思っている場合は注意が必要です。7インチはまさにiPhone6sとiPadの中間のような大きさ(ちなみにiPad miniは7.9インチです)なので、なるべく大きいディスプレイのタブレットで動画を見ようと思っている方には適していません。
また、解像度も1024×600とあまり高くないので、macのretinaに慣れている人はフォントの鮮明さの違いで少しがっかりするかもしれません。とにかく文字の見やすさにこだわる方には適していません。
一方で、持ち運びやすい大きさであり、解像度が高くないとはいえ虫眼鏡で拡大して見るようなことがなければ全く問題なく使える解像度なので、普段使いには全く問題ないでしょう。
CPU・メモリの注意点
CPUは最大1.3GHzのクアッドコア、メモリは1Gと控えめなスペックです。もし重たいアプリやアプリを平行して立ち上げて使う用な場合は少しもっさりするかもしれません。
Fire7タブレットは、電子書籍、動画、映画、音楽やamazonの買い物を楽しむためのスペックが準備されているモデルであるため、その前提であれば全く問題ないでしょう。
ビジネスでハードに使う場合はスペックが高い別のタブレットを購入すべきです。
ストレージ問題
内蔵ストレージは8GBしかないので、ダウンロードしたコンテンツはこまめに消すか、microSDカードを利用するか、いずれかになると思いますが、こまめに消すのは手間を考えると現実的ではないので、256GBまでのmicroSDカードに対応しているので、1枚さしておくと非常に便利です。
カメラにはあまり期待できない
カメラは2メガピクセルと性能はあまり高くないので、写真撮影用ではなく、skype専用のカメラと割り切って使うのであれば問題ないです。
Fire OSのデメリットを理解しておくべし
Fire7タブレット最大の特徴であるFire OS。このOSには少しクセがあるので注意が必要です。
①googleアカウントではなく、Amazonアカウントでログイン
Androidタブレットを購入した場合、まず最初にgoogle IDを入力もしくは新規登録することでタブレットを利用開始することになりますが、amazonタブレットの場合はamazon IDとなります。(ちなみに、amazonでFireタブレットを購入すると最初からamazon IDが端末に登録された状態で出荷されるので、入力の手間が省けて楽になります。)
②google playストアが使えない、その代わりにKindleストア
Fire7タブレットでは、google playストアは使えず、代わりにKindleストアを利用することになりますが、ストアにあるアプリはgoogle playよりも少ないので、確実に使うアプリがある場合は、Kinldeストアに存在するか必ず確認しましょう。
例えば、google IDでログインして使うような「youtube」や「gmailアプリ」「chrome」などはKindleストアにはありません。注意しましょう。また「LINE」もKindleストアには存在しません。
どうしてもAndroidアプリをインストールしたい人は裏技があるのでググってみてください。
③GPSが内蔵されていない
GPSが内蔵されていないため、ナビアプリ系の多くが非対応となっています。Fire7タブレットでナビアプリを使おうと思っている方は注意してください。
Fire7タブレット(8GB)の注意点を理解して使えばメリットは大きい
注意点をいくつか説明してきました。Fire7タブレットについて一言で言うと、「読書や動画、音楽などを楽しむために特化したタブレット端末と考えて使うとガッカリしない」タブレットだと思います。
かなりハイスペックなiPad Proの発売が発表されていますが、10万円以上します。10万円以上するタブレットとFire7タブレットを比較することがそもそも間違っているので、同じニーズを満たしてくれるものではないことを理解しておきましょう。
スペックは控えめですが、それ以上に価格が安いので、コストパフォーマンスという点では、iPad Pro以上のお値打ち価格だと思います。10万円以上出してタブレットを購入しても、現時点ではPCにかなわない部分もあると思うので、低価格を追求した4,980円のFire7タブレットは魅力的です。
また、Fire7タブレットは通常会員だと8,980円なのでその点も注意が必要です。amazonプライム会員の年間料金が3,900円なので、普通に買うよりも間違いなくamazonプライムに加入+Fire7タブレット(8GB)を購入したほうが安いので、完全にamazonさんの戦略にはまっている気もしますが、1年間プライム会員になった上で購入することをおすすめします。
もちろん私もプライム会員なのですが、やはり当日届くのは待ち時間がなくて精神衛生上嬉しいポイントです。無料動画サービスのAmazonビデオも開始されたので、プライム会員のメリットがますます大きくなっています。飛行機や電車の移動が多い人はfire7タブレットを購入してamazonプライムビデオからダウンロードしておくとかなり便利です。
ハイスペックを求める人は上位モデルも同時発売
少し大きめの画面で使いたい人はfire HD 8がおすすめ、子供に使わせる場合はより大きな画面のfire HD 10がおすすめです。特にHD 8はかなり安くなっていてfire7タブレットと値段が大きく変わらないのでお買い得です。
まとめ:Fire67タブレット(8GB)は条件に当てはまる人は買い
いくつか注意点をまとめてきましたが、スペックは抑えられているものの、価格がとても安く、Amazonプライムと組み合わせると、1年間約9000円で読書や映画鑑賞に適したタブレットが買えて、動画も見放題な状態になり、Amazonで購入したものは即日配送してもらえることになるので、かなりメリットが大きいお金の使い方になると思います。
タブレットを購入する目的が合っている人、2台目のタブレット購入を検討している人、既にプライム会員もしくはプライム会員に入ろうと考えている人などは間違いなく買い、だと思います。